相続「生計の資本としての贈与」の用語解説
「生計の資本としての贈与」とは、遺産分割の際に「特別受益」として考慮される事項で、被相続人から相続人に対する生計の基礎として有用な財産上の給付をいいます。
具体的には、家の建築代・大学の学費・入学金などがあります。
生計の資本としての贈与があった場合、他の相続人との公平を図るため、特別受益として、具体的な相続分に影響します。そのため、多額の贈与がなされている場合でも、他の相続人に対しても同様の贈与がなされている場合には、特別受益には当たらないことになります。
学資(入学金・学費等)について争われることが少なくありませんが、以下のような判断基準によります。
被相続人の生前の資力、社会的地位、他の相続人との比較などを総合的に考慮して判断されます。具体的には、私立大学の医学部や海外留学等の場合が相当し、大学進学のみでは特別受益には当たらないとされることが多いと思われます。