【記事解説】暦年贈与の改正の動き(東洋経済オンライン)

経済誌「110万円の暦年贈与の節税策の意味がなくなる」......早期実現はなさそう。

生前贈与で親が子に毎年渡していた110万円の節税策の意味がなくなる(東洋経済ONLINE)

もう生前贈与は使えないのか━━。

2020年12月10日、自民・公明両党で発表された「税制改正大綱」。その18ページにある「相続税・贈与税のあり方」には、富裕層なら誰もが気になる一文が続けて掲載されていた。 「諸外国では、一定期間の贈与や相続を累積して課税すること等により、(中略)意図的な税負担の回避も防止されるような工夫が講じられている」 「今後、こうした諸外国の制度を参考にしつつ、相続税と贈与税をより一体的に捉えて課税する観点から、(中略)格差の固定化の防止等に留意しつつ、資産移転の時期の選択に中立的な税制の構築に向けて、本格的な検討を進める」(中略)

上記の一文を平たく説明すればこうだ。日本でも海外のように、相続税と贈与税を一体化することで、贈与税を実質的に廃止する。財産を子に渡すのが親の生前か死後かで、資産のある者が得をするようなことがあってはならない。”格差をなくす”という大義の下、「生前贈与」という今までの節税策は使えなくなる。(中略)

格差是正に向けて走り出す政策。”持てる者”は今から準備しておいたほうがよさそうだ。
(引用ここまで)

毎年110万円づつ贈与する暦年贈与は,相続税対策の一環として,広く利用されている節税策です。

毎年110万円を非課税で移せますから、将来亡くなる人の財産が減り相続税対策として有効な方法です。

<他の贈与税の非課税制度と併用可能>
暦年贈与の110万円の基礎控除枠を使った節税方法は、相続税の他の非課税制度と併用できます。
暦年贈与以外で贈与税を非課税にする制度は以下の4つがあります。

①贈与税の配偶者控除
②住宅取得等資金の非課税制度
③教育資金の一括贈与
④結婚・子育て資金の一括贈与

今回の記事は,2021年度の税制改正大綱で提言をベースに書かれていますが,提言の段階であること,将来的な方向性としては理解できますが,影響がかなり大きいこと,コロナの影響で経済的な条件が整っていないことから,直ちに実施される可能性は高くないと思われます。
また,仮に改正がなされた場合でも,それよりも遡って課税されることもありません。

現段階では,暦年贈与と上記の節税策を組み合わせて従前の対策を行うことが良いと思います。
暦年贈与自体も,やり方によっては無効とされる可能性がありますので,その点を注意しながら進めることが大切です。

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